お客様はご自分で部分的に染み抜きなさったんですが・・
取れない
って事でまだ濡れた状態での入荷です。
たまにそういう事がありますね。
折角ご来店頂いていますから、もうそのままお預かりいたしますが・・
基本的には乾燥させてからお持ちください。
受け付けの際の相互確認ってものすごく大事です。
それはお預かりの時だけではなくお渡しの時もそうです。
お預かりの時は濡れた状態。
お渡しの時は乾いてる状態。
実はこれがよくないんです。
きれいにしたい服はダウンですよね。
でもそれはアイテム名であり、中綿の天然素材です。
でも実際にシミが付いてるのはそこじゃないです。
表地ですよ。
その素材はポリエステルで、化学繊維です。
染み抜きをしたいのは中綿のダウンじゃないですよね。
表地のポリエステルなんですよ。
しかし
表地と中綿と・・
裏地をバラバラにすることなんか出来ません。
だから
表地が濡れたら中綿のダウンも濡れます。
何らかの薬剤（洗剤）を使って染み抜きをすれば・・
それは中綿のダウンにも付きます。
小さいシミを取ろうとして・・
シミの部分にだけ洗剤を付けた。
であれば・・
こんなに広範囲には濡れませんでしょ。
部分的に濯ぎをなさったわけです。
中綿のダウンもしっかり濯ぐとなれば・・
かなり広範囲に濡れてしまう事は避けられないでしょうね。
今日の事例の様に濡れた状態でお預かりして、当店ですぐ作業が出来る訳ではないので・・
やはり一度乾燥させるわけです。
すると・・
浮き出てくるのは薄い色の輪染みです。
全体（中綿も含む）が汚れていた事もあるでしょうし・・
洗剤のすすぎが不十分って事もあるでしょうし・・
要因はいろいろありますよ。
濡れてない部分はシミだけ取ればＯＫですが・・
濡れてる部分はシミと輪染みを取らなければならない事が御座います。
毎回じゃないですけどね。
でも
そんな風になっていて、手間をかけて輪染みも取ってるって事をお客様は知りません。
だって相互確認出来ていませんからね。
裾のシミの原因は不明との事。
車のシートが怪しいって事でチェックするも異常なし。
気になるのは裾だけ
って事でしたが
袖は輪染みがあって
襟は汚れの首輪もありました。
それもしっかり相互確認です。
実際、自分で着てる服の状態を正確に把握してる人は少ないんです。
よくわからない状態で自分で洗ったりクリーニングに出したりするんです。
自分で洗うなら、洗う前じゃなくて洗った後でシミや汚れやその他の違和感に気が付いても
あらやだ！いつのまに！これなんだべ？ぐらいの感じでしょうが・・
それが
有料のクリーニングに出したとなると感じ方は別です。
お金払ったのに！
きれいになってない
で済めばいいですが・・
こんなシミなかったよ。
もしあったら気付くでしょ。
Ｃｌｅａｎｉｎｇ店でシミを付けられた。
って事が想像以上に多いんです。
Ｃｌｅａｎｉｎｇ店の仕上がりの話でマイナスな事を聞いた事がある人が大半でしょうし、自分もそんな体験をしてるから共感しまくりでしょ。
共感してくれる事を予測して話してるかもしれませんね。
もう誤解を恐れずにいうとクリーニング屋のイメージは地に落ちています。
だから
クリーニングに出したくないんです。
洗いたくない訳ではないんですよ。
綺麗で清潔な服を着たいです。
ただ
クリーニングに出したくない。
それは
お金がかかるから
ももちろんありますが・・
悪くされちゃうから
ってこともありますでしょ？
防ぐ方法はひとつ。
検品です。
Beforeとafter
両方の相互確認です。
ダウンコートの裾周りのシミ
袖の輪染み
襟の汚れの首輪
全部綺麗になりました。
それが希望でわざわざ遠方の当店に来てくれたわけですから・・
お役に立てると嬉しいです。
お困りの際は是非ご相談下さい。
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