表地はポリエステル100%
中綿もポリエステル100%
裏地はキュプラ
部分的に羊の革を使用
それから
レッキスラビット使用
そんな素材構成の黒の長丈のwomen'sのコートです。
洗濯絵表示は全てが×
これは
洗えません
って読みます。
そんな洗えない服を作って売ってもいいんです。
買うかどうかはお客様の判断です。
着たいから買ったけど・・
洗えないなんて知らなかった。
って場合はかなりガッカリしますよね。
洗濯絵表示なんか見ないでしょ。
素材の特性なんか知らないし・・
メンテナンスの事なんか考えないでしょ。
ケアラベルに記載してある素材のレッキスラビット
これは毛皮です。
これはお預かりしていません。
取り外し可能なんですね。
ラビットの毛皮の中でも最上級とされる品種です。
刺し毛と、綿毛の長さがほぼ同じなので非常に柔らかく、毛先が折れ難いんですね。
ビロードのような手触りで通常のラビットよりも毛先が短くて、密度も濃く見えます。
めちゃくちゃ良い毛皮付きのコートなんですよ。
もう近年物の服には毛皮なんか付いていません。
付いてるとすれば毛皮に似せて作ったやつです。
フェイクファーなんて言うとイメージが悪いんで、最近は別の言い方が増えましたね。
毛皮ってちょっとでも付いてると服の印象はかなり変わります。
今日の事例のコートも毛皮が付いていたから買ったに違いありません。
リアルファーの付いた服を着たいならもう古着でしか買えないんです。
ただ
そんな古着で買ったコートではなく・・
自分が新品で買ったんです。
この服をまだまだ長く着たいんです。
洗えない
とは言え
洗って欲しいんです。
シミも汚れもニオイもシワも全て消えて清潔で清潔な状態で着たいんです。
毛皮さえ取り外せば洗えるのでは?って思う気持ちもわかりますが・・
毛のない羊の革があるんですよ。
このレザーは取り外しが出来ません。
綺麗にしたい素材はポリエステルの表地です。
レザーにはシミも汚れも確認出来ません。
だからレザーは何もしなくてもいいので表地だけ綺麗に出来ませんか?
ってお気持ちはお察しします。
しかし
それが出来ない事の方が圧倒的に多いです。
長年洗わずに着続けてるコートですから・・
汚れもそれなりに付いています。
出来れば
温度も薬剤の濃度も洗浄時間も機械力も高めとか多めにしたいところですが・・
それって化繊はOKでもレザーにはハイリスクです。
洗濯絵表示に全部バツが付いてる理由はレザーがあるからだと思います。
洗う事を想定しないで作って売った服なんです。
メンテナンス性よりファッション性を重視した服なんです。
いかなる洗い方も×の表記である事を知ってて、一か八か洗ってみたら、やっぱりダメになった。
それは洗った人の責任です。
自分の服を自分でやったのなら自業自得なんですが・・
クリーニング屋がやったのならただじゃ済まないです。
誤って済む問題じゃなくなります。
そんなの最悪ですから・・
お断りするクリーニング店の気持ちも十分理解出来ます。
当店では、何か出来ることはないだろうか?って事を検討させて頂きます。
作業が出来ると判断した場合、お客様にはリスクの説明を致します。
全てのリスクに許諾して頂き、私を信じてくれるのであれば・・
私に出来る努力はお約束します。
不安を煽ってしまうようなリスクを説明したとしても・・
それはあくまで可能性があるってだけで・・
ぶっちゃけ、このぐらいであれば大丈夫だろう!
って思える作業内容でやってみるんですよ。
やってみて
もう少しいける
とか
もうダメだ
とか
それを見極めるのがプロなんですよ。
本当にダメなものは洗う前にダメってわかります。
だから白旗だって用意してあります。
もう何も出来ないって見極めもプロによって差があります。
僕は出来ないけど、他店さんは出来る事だってあるはずです。
でも、そんな他店さんの作業内容とか技術なんか知る由もないし、気にする時間があったらさっさと作業をした方が良いんです。
シミや汚れは何がついた
より
何についた
かで出来る作業が違います。
綺麗にしたいのは化繊でメンテナンス性が良いけど・・
よりデリケートな素材も部分的に使われていて、それが取り外せないのであれば・・
そっちのデリケートな素材を意識しなければなりません。
昔買った服。
大事に長く着たいって方は大勢います。
メンテナンス次第で劇的に良くなることがありますので、お気軽にご相談ください。
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